ここ数ヶ月、仕事のプロジェクトが佳境を迎えており、毎日終電近くまで残業し、帰宅してからも神経が高ぶってなかなか寝付けないという日々が続いていました。平均睡眠時間は四時間ほど。休日に寝溜めをするものの、慢性的な疲労感は抜けず、体は常に重たい状態でした。そんな生活を続けていたある朝、ヘアセットをしている時に鏡を見て愕然としました。生え際が以前より後退しているように見えたのです。さらに、枕元の抜け毛も明らかに増えており、洗髪時の手触りも頼りないほどボリュームがなくなっていました。薄毛の家系ではないと高を括っていた私ですが、さすがにこれには焦りを感じました。ネットで調べると、睡眠不足は髪にとって大敵であるという情報が溢れていました。髪の成長ホルモンは睡眠中に分泌されること、自律神経の乱れが血行不良を招くことなど、思い当たる節しかありませんでした。私はその日から、生活の中心を睡眠に置くことに決めました。まず取り組んだのは、就寝時間の固定です。どんなに仕事が残っていても、夜の十二時には布団に入ることを徹底しました。そして、睡眠の質を上げるためのルーティンも導入しました。以前はベッドに入ってからもスマホでニュースやSNSをチェックしていましたが、それを一切やめ、寝る一時間前からはブルーライトを浴びないようにしました。代わりに、ぬるめのお湯にゆっくり浸かって体を温め、ストレッチをして筋肉の緊張をほぐすようにしました。また、寝室の環境も見直しました。遮光カーテンを閉め切り、枕を自分に合った高さのものに新調し、アロマを焚いてリラックスできる空間を作りました。最初のうちは、布団に入っても仕事のことが頭をよぎり、なかなか寝付けない日もありました。しかし、目を閉じて深く呼吸をすることを意識し続けるうちに、次第に自然と眠りに落ちることができるようになっていきました。生活を変えてから一ヶ月ほど経つと、朝の目覚めが劇的に良くなりました。そして肝心の髪の方ですが、抜け毛の量が目に見えて減ってきたのです。朝、枕につく抜け毛の本数が以前の半分以下になり、洗髪時の恐怖感も薄れました。さらに三ヶ月が経過する頃には、髪にハリとコシが戻り、ペタンとしていたトップにボリュームが出るようになりました。美容師さんにも髪質が良くなったねと言われ、努力が報われたことを実感しました。この経験を通じて痛感したのは、髪は生命維持の優先順位が低い組織であるということです。睡眠不足で体が疲弊していると、体はまず内臓や脳の回復を優先し、髪への栄養供給や修復は後回しにされてしまいます。だからこそ、十分な睡眠をとって体を十分に回復させることが、結果として髪を守ることにつながるのです。忙しい現代人にとって睡眠時間を確保するのは容易ではないかもしれませんが、髪のため、そして自分の健康のために、睡眠を最優先事項にする勇気を持つことが大切だと思います。私の抜け毛は、体が発していたSOSだったのだと今では思います。
寝不足続きで抜け毛が増えた私の改善記録