私たちのフォトウェディングから、早いものでもう一年が経とうとしている。リビングの壁には、プロのカメラマンが切り取ってくれた、まるで映画のワンシーンのような美しい写真が飾られている。写真の中の私たちは、少し緊張しながらも、これ以上ないほど幸せそうな笑顔を浮かべている。この写真を見るたびに、私はあの日の感動的なサプライズのことを思い出し、今でも胸が温かくなる。しかし、私が本当に彼の愛情の深さを知ったのは、実はフォトウェディング当日ではなかった。彼が仕掛けた本当のサプライズは、一年という時間をかけて、ゆっくりと、そして静かに、私の心に届けられたのだ。スタジオ選びで後悔しないために知っておきたいフォトウェディング当日、彼は私に内緒で、一輪の深紅のバラをプレゼントしてくれた。「今日から始まる僕たちの未来が、このバラのように情熱的で、美しいものであり続けますように」という、少し気障な、けれど彼らしい誠実な言葉と共に。それは、撮影の最後に渡されたささやかな贈り物だったが、一日中緊張していた私の心を優しく解きほぐし、感動で涙ぐんだことを今でも鮮明に覚えている。私はそのバラを大切に持ち帰り、ドライフラワーにして、リビングの片隅に飾った。彼がくれた愛情の証として、いつまでもこの日のことを忘れないように、と。 それから、私たちの新しい生活が始まった。慣れない家事、新しい環境、時には些細なことで意見がぶつかることもあった。それでも、ふとリビングのバラが目に入ると、あの日の彼の言葉が蘇り、「もう少し優しくなろう」と、自分の心を諌めることができた。あのバラは、いつしか私たち夫婦にとって、初心を思い出させてくれる、小さなお守りのような存在になっていた。そして、最初の結婚記念日が近づいてきたある日のことだった。彼が少し改まった様子で、「一年間ありがとう。君にプレゼントがあるんだ」と言って、一つの小箱を私に手渡した。 箱を開けると、中には小さな銀色のチャームが入っていた。それは、紛れもなく、あの日彼がくれたバラを精巧に模したデザインだった。「一周年、おめでとう。あの日の一輪のバラが、一年経って、こうして実を結んだ。これから毎年、僕たちの記念日を象ucするチャームを、一つずつ増やしていこう」。彼のその言葉に、私は最初、何が起こっているのかすぐには理解できなかった。彼は、フォトウェディングのあの日に、ただバラを贈っただけではなかったのだ。彼は、その瞬間から始まる私たちの未来を見据え、一年後の今日、このプレゼントを渡すことまでを、全て計画していた。あの日のサプライズは、決してその日限りで完結するものではなく、これから先の長い人生へと続く、壮大な物語のプロローグに過ぎなかったのだ。 私は、彼の計り知れない愛情の深さに、ただただ言葉を失った。フォトウェディングの日の感動が、一過性の「点」ではなく、未来へと繋がる一本の「線」であったことを知った時の衝撃。彼は、結婚というものを、ゴールではなく、新たな物語の始まりとして、真摯に捉えてくれていた。毎年一つずつチャームが増えていくブレスレット。それは、私たちが共に乗り越え、共に笑い合った、一年一年のかけがえのない時間の結晶そのものだ。10年後、20年後、このブレスレットがたくさんのチャームで彩られた時、私たちはそれを眺めながら、どれほど多くの思い出を語り合うのだろう。 フォトウェディングは、過去を美しく切り取るだけのイベントではない。それは、未来を創り出すための、最初の約束を交わす儀式なのだと、彼が教えてくれた。リビングの壁に飾られた写真の中の深紅のバラは、今、私の腕で銀色に輝く小さなバラへと姿を変え、確かに時を刻み始めている。これから先、どんな困難が待ち受けていようとも、このブレスレットを見るたびに、私はあの日の彼の誓いと、一年越しに届けられた本当のサプライズの意味を思い出すだろう。そして、何度でも、彼と共に歩む未来への希望と勇気をもらうのだ。夫がくれた最高のサプライズは、まだ始まったばかり。私たちの物語は、これからも続いていく。
近所の高齢者の憩いの場
サラリーマンとして勤務しておりましたが、退職に伴い定期健康診断を診療所コンサルティングで自分で受けなければならなくなりました。近所の診療所にて受信することにしました場所は都市近郊の住宅地です。周りには田畑も多く、のんびりしたところです。特別体調も悪くなかったので、周りを観察していると、受付のスタッフさんと患者さんとの間にしっかり人間関係ができていると感じました。スタッフさんも患者さんの名前や状況を、診察券や資料を見なくても覚えておられるようでした。また、待ち時間も長かったのですが、患者さん同士で会話をされている時間もありました。ときには、初めて行った私にも声がかかったりしました。以前はリビングにソファーを置いていたのですが、段々と使わなくなってしまいました。在宅で仕事をしているのですが、リビングのすぐ横が仕事部屋です。リクライニングチェアなので、そのままぐっと伸びて休憩するとソファーを使わないんですよね。使わない物を置いておくってあまり好きではないので、不用品回収をお願いしました。本当は粗大ごみで出そうと思ったのですが、あれってゴミ収集ステーションまで運ばなければなりません。うちはマンションですから、エレベーターも占拠することになります。自分では細かく分解も出来ないですからね。捨てるのにも困ってしまい、結局不用品回収業者さんにお願いしたわけです。しかしこれが大正解でした。ちょうど閑散期ということもあり、すぐに来て頂けたんです。数名で来てくださったのですが、皆さんすごく感じの良い方でした。テキパキと作業して頂いて、本当に気持ちの良いこと。エレベーター近くで住民のママさんグループに遭遇したのですが、しっかり挨拶してくださって良かったです。マンションだと業者さんが挨拶しないだけで、こちらも悪く見られてしまうこともありますので。感じの良い方々で本当に良かった。元々ソファーが置いてあった場所には、ヨガマットを敷きました。こちらの方が見た目もスッキリして、大満足です。いざ診察を受けるとき、看護師さんやクリニックの先生とも会話をしましたが、とてもフランクで話しやすい印象を受けました。自分の体調のことでいろいろと相談することもできました。いい病院だという印象を受けましたが、実際体調が悪いときに受信すると「本当にこれだけたくさん待っている患者さんは体調が悪いのか?」と邪推してしまいそうだと思いました。実際、体調が悪くグズグズしている赤ちゃんとお母さんが気の毒でした。近所の高齢者の方たちが集まって会話したりする場所が必要だということは理解できますが、それが病院だと困るなと思いました。