ミノキシジルによる薄毛治療を始めると、日常生活の様々な場面で「これは大丈夫だろうか?」という疑問が湧いてきます。その中でも特に多くの人が気になるのが、「飲酒」との関係でしょう。一日の疲れを癒す晩酌や、同僚との付き合いでの飲み会。このささやかな楽しみは、ミノキシジル服用中も続けて良いのでしょうか。結論から言えば、「基本的には避けるべきだが、飲むなら細心の注意が必要」となります。その理由は、アルコールもまた、ミノキシジルと同様に「血管拡張作用」を持っているからです。アルコールを摂取すると顔が赤くなったり、体が温かくなったりするのは、血管が拡張して血流が増えるためです。ミノキシジルとアルコール、この二つの血管拡張物質が体内で同時に作用すると、互いの効果を強め合い、血圧が通常よりも大きく下がってしまう可能性があります。血圧が下がりすぎると、立ちくらみやめまい、ふらつきといった症状が出やすくなります。特に、飲み会で長時間座った状態から急に立ち上がった時や、飲酒後の入浴中などは、意識を失って転倒するなどの事故につながる危険性が高まります。また、ミノキシジルもアルコールも、主に肝臓で代謝されます。両方を同時に摂取することは、肝臓に二重の負担をかけることになり、薬の分解や代謝が正常に行われなくなる可能性も指摘されています。これが、薬の効果に影響したり、副作用を強くしてしまったりする原因にもなり得ます。では、どうしても飲まなければならない場合はどうすれば良いのでしょうか。まず、ミノキシジルを服用した直後の飲酒は、血中濃度が高まっているため最も危険です。最低でも数時間は間隔を空けるべきでしょう。そして、飲む量は「適量」を厳守すること。深酒は絶対に避けるべきです。最も安全なのは、やはり治療期間中は禁酒するか、ノンアルコール飲料で楽しむなどして、節酒を徹底することです。「薬を飲んでいる」という自覚を持ち、安易な考えでリスクを取らないことが、安全に治療を続けるための鉄則です。
ミノキシジル服用中の飲酒はどこまで許される?